ドラマ版 伊藤くんAtoEについて - 概要と内容紹介(第1話前半部)
『ドラマ』伊藤くんAtoEの内容について、簡単に紹介をさせてもらいます。
どういったドラマなのか、原作(小説)との違いが伝わればと思います。
出典 : http://www.ito-kun.jp/drama/
1. ストーリー
矢崎(やざき)莉桜(りお)(木村文乃)、32歳。職業・脚本家。5年前に担当したドラマ「東京ドールハウス」は大ヒットを記録し、伝説の恋愛ドラマを書いた脚本家になりつつあったが、以降ヒット作を出せず、過去の栄光になんとかすがってプライドを保っている。
そんなある日、「東京ドールハウス」をネタに書いたエッセイ本「ヒロインみたいな恋をしよう!」が発売され、トークショーを開催することに。 「ほんの少しの知識と勇気があれば、恋はきっと叶うんです」。恋愛について講演する莉桜の話を真剣に聞く女性たち。けれど莉桜の心の声は──「私が笑えば無条件に頷く、つまらない女たち……」毒舌だ。
かつて、公私ともにパートナーだったドラマプロデューサーの田村(たむら)伸也(しんや)(田中 圭)が、トークショーに参加した女性たちの恋愛相談企画を勝手にすすめていたことも気に入らない。「くだらない……」と思いながらもアンケート用紙に目を通す。と、4人の女性たちに“ある共通点”があることに気づく。それは、彼女たちが相談している男の名前がみんな“伊藤”だったことだ。偶然?
莉桜は恋愛相談の当選者として島原(しまはら)智美(ともみ)(佐々木希)、野瀬(のせ)修子(しゅうこ)(志田未来)、相田(あいだ)聡子(さとこ)(池田エライザ)、神保(じんぼ)実希(みき)(夏帆)に会って話を聞くことにする。彼女たちを振り回す男たちは、みな容姿端麗らしいが、自意識過剰で幼稚で無神経。聞くにつけ首をかしげたくなるほどの「痛男(いたお)」。こんな男のどこがいいのか―。
恋愛相談を利用し、再起をかけて新たなドラマの脚本を書き始める莉桜は、徐々に4人が語る伊藤が同一人物ではないかと考え始める。いったい伊藤は何者なのか―。彼の狙いとは―。
待ち受ける予測不能な衝撃のラストに誰もが震撼する―。
(公式HPより: http://www.ito-kun.jp/)
2. 構成や放送時間
・ストーリーは2話でひとつの物語となっている(30分枠×2)。
・それぞれ一人の女性(A~E)にスポットがあてられ物語は進む。
・矢崎莉桜の『妄想』という形でドラマは描かれる。
→女性と伊藤くんのやり取り(ドラマ)の傍らに矢崎莉桜が現れ、その行動を時に痛烈に批判し、時に同情する。
→妄想の中の『伊藤くん』は、矢崎莉桜が身近な人物を当てはめるため、ストーリーごとに俳優が変わる。
3. テレビドラマスタッフ
総監督 : 廣木隆一
監督 : 毛利安孝、稲葉博文
原作 : 柚木麻子 「伊藤くんAtoE」
音楽 : 遠藤浩二
製作 : ドリマックス・テレビジョン
◇キャスト
・矢崎莉桜 (演 : 木村文乃)
……本作の中心人物。32歳、落ち目の脚本家。
ドラマ脚本のネタ集めのために勝手に「恋愛相談企画」を主催させられ、当選者の女性(A~D)の相談を受けることになる。表面では真剣に話を聞いているように振舞うが、内心では女性たちの行動を冷静に分析し、「くだらない……」などと毒づく。
相談してくる男の名前が全員「伊藤」と共通していることに、徐々に疑問を抱いて行く……。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
……ドラマのサブタイトルは、「ぞんざいに扱われる女」
1人目の相談者。28歳。高級革製品店の販売スタッフ。
伊藤くんと5年間付き合ってると勘違いし、伊藤くんに一途に尽くす。
だが、想い人の伊藤くんからはいつもぞんざいに扱われる。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
・野瀬修子「B」 (演 : 志田未来)
……ドラマのサブタイトルは、「自分の殻に閉じこもる女」
女子力低めの24歳。伊藤くんのバイト先の塾で、最近働き始めた。
将来は学芸員として働くことを目指しているが、うまく行っていない。
伊藤くんから、ストーカーまがいのアプローチを受けている。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
・相田聡子「C」 (演 : 池田エライザ)
……ドラマのサブタイトルは、「愛されたい女」
23歳。SNSにカワイイ自撮りをアップしまくるいまどきのリア充女子。
恋愛経験は豊富だが体だけの軽い関係が多く、親友の神保実希の恋愛話に嫉妬し、片思いの相手の伊藤くんを自分に惚れさせようとする。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
・神保実希「D」 (演 : 夏帆)
……ドラマのサブタイトルは「高学歴の鉄壁女」
最後の相談者。23歳。大学の先輩だった伊藤くんにずっと片思いをしている。
伊藤くんにフラれた原因のひとつが、自分が処女だったからだと考え、同大学の友人だった久住健太郎と一夜を伴にする。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
・田村伸也 (演 : 田中圭)
……「ぞんざいに扱われる女」の伊藤役
プロデューサー。矢崎莉桜のかつてのパートナー。
恋愛相談を企画し、矢崎莉桜にそれをネタにドラマ脚本を書くようけしかける。
・久住健太郎 (演 : 中村倫也)
……「自分の殻に閉じこもる女」の伊藤役
矢崎莉桜の後輩の脚本家。神保美希の大学の友人でもある。
・沖田 (演 : 山田裕貴)
……「愛されたい女」の伊藤役
かつて矢崎莉桜が脚本を手掛けた「東京ドールハウス」の主演俳優。
・宮田真樹 (演 : 山下リオ)
野瀬修子と一緒に暮らしている。スタイリスト。
4. 原作との違い
ドラマ版と原作との一番大きな違いとしては、ドラマは矢崎莉桜のトークショーをきっかけに、女性たち(A~D)が矢崎莉桜に恋愛相談をし、話が展開して行くという形になっています。原作は、A~Eまでの女性たちのストーリーが順繰りに進み、バトンタッチのようにA~Eの短編の中で話に繋がりがあるという作りになっています。
そのため、原作では『痛い女の行動』を読者が批評しつつ読み進めている所を、ドラマでは矢崎莉桜というキャラクターが代弁します。
「伊藤くん」が謎の人物として、一体どんな男なのか?と正体を探す展開になっている。原作では、初めから「伊藤くん」がどのような人なのかは分かっており、色んな女性の視点から「伊藤くん」のクズさが見えてくるという作りで、また、矢崎莉緒と「伊藤くん」はサークルの先輩後輩という既知の間柄となっている。
矢崎莉桜について
ドラマ化にあたって一番設定が変わったキャラクターだと思われます。
まず第一に、ストーリーの中心人物として描かれている所。
原作では、Eの女性として最後の話でやっと登場し、途中までは書店に並ぶエッセイの著者として、伊藤くんのサークルの先輩として会話の中で名前が出てくるぐらいです。
キャラクターの描写についても(原作小説)
・掃除も碌にしていない事務所を自宅代わりにして生活している。
・ずぼらな生活習慣のせいで、太ってきており、外見にもまるで気を遣わない。
・事務所で開かれる「勉強会」のメンバーをスポイルすることで、自分を保っているなど性格が歪んでいる。
・ホームレスに犯されることを妄想したり、同じ動画を見続けたりと精神状態が危ない。
・伊藤くんの今の性格を創った要因の一人だと自覚している。八年間、勉強会で伊藤くんのことを「頑張らなくていい。このままでいい」と甘やかした。そんな伊藤くんを陰で馬鹿にすることを何よりの楽しみにしている。
・伊藤くんに「矢崎女史!」と呼ばれている。
と、小説ではかなり落ちぶれた人物として描かれています。
A~Eの女性の変更点については、今後各話の内容紹介をしようと思っているので、その時に詳しく書いて行こうと思っています。
5. ドラマパート(第1話途中まで)
物語は、矢崎莉桜のトークショーの場面から始まる。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
笑顔で講演をしているが、心の中では「くだらない……。もっとあるでしょ、やるべきことが……」と毒づく。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
トークショーの参加者として登場するA~Dの女性たち。
恋愛相談企画のアンケートの中で、4人の女性の相談する男の名前がなぜか全員「伊藤」であることに興味を持つ。
©ドラマ「伊藤くんAtoE」MBS 8月21日放送より
オープニングが始まる。
6. 音楽
主題歌: ベリーグッドマン「Pain, Pain Go Away feat. MUTSUKI from Softly」
エンディング曲: スピッツ「冷たい頬」、「スパイダー」、「さらさら」、「運命の人」
主題歌の「Pain, Pain Go Away feat. MUTSUKI from Softly」はノリの良いアップテンポな曲調で、テンションが上がる曲になっている。
対して、EDではスピッツの爽やかな曲が、感動を後押しする。
7. 見どころ
・視聴者のターゲットは20代後半~30代後半ぐらいだと思われる。
・物語はポップな雰囲気でテンポよく進み、また30分枠なので気軽に見れる。
・各話、一人の女性に焦点があてられて物語が進むので、その女優が好きで見ても良いかも。
・シリアスな場面あり、コミカルな場面あり、随所で遊び心が見られる。また、深夜枠ならではの濃い場面も。
・伊藤くんと関わることで、恋に友情に傷つく女性の切ない表情が観れる。
・女性キャストの仕草や演技に可愛さが。
例えば、矢崎莉桜(木村文乃)は、“毒女”という役柄なので、基本的にA~Dの女性を冷ややかな視線を送っているか、恋愛相談企画を行う脚本家として作り笑顔を浮かべているという表情が大半だ。――だが、OPでは音楽を聴きながらノリノリでシェイクしていたり、島原智美(佐々木希)が伊藤くんにラーメン屋の会計の殆どを押し付けられる場面(どんな場面だ)では、さっさと店を出て行ってしまう伊藤くんの姿を見て、ひとり置いて行かれる島原智美に向かって(見えてないのに)急ぎなよーと言わんばかりに腕をぶんぶんと振って手招いたりと、所々でギャップを見せる。
島原智美(佐々木希)は、とことん可哀そうな女で、自分に振り向いてくれない伊藤くんを必死になって抱きとめようとするなど体当たり演技を見せる。また、ずっと困った表情をしている。
▶続き、第1話の紹介に移ります。
ドラマ公式HP : http://www.mbs.jp/ito-kun/
映画公式HP : http://www.ito-kun.jp/
「伊藤くんAtoE」紹介記事
モデルプレス : https://mdpr.jp/interview/detail/1707081
フォーカス : https://mainichi.jp/articles/20170810/dde/018/200/022000c